コラム

終活研究の経緯─博士課程、そして現在へ(大学院でのあれこれ・3)

博士課程後期でのあれこれ

さて、悩みに悩んだ末、そのまま博士課程後期に進学を決めました。
沢山の方々のご協力からいただいた知識をもう少し深めていきたい、もう少し研究を進めてみたい、そんな風に思ったのです。
というわけで、博士課程でも、研究テーマは引き続き終活。
引き続きあちこちに出かけていくうちに、たくさんの終活関連の企業、団体の方々と出会い、また研究として、あるいは仕事として関わりました。また、終活に関する講演をさせて頂く機会をいただくことも、度々ありました。

公益財団法人損保ジャパン日本興亜福祉財団(現:SOMPO福祉財団)からは、2016年度ジェロントロジー研究助成金をいただき、広くアンケート調査を行うこともできました。
このアンケートの結果執筆した論文には、終活業界でちょっとだけ反響をいただきまして、ありがたいことに、Web記事や新聞で取り上げていただいたり。

最初に終活の研究に取り組んだ頃は苦労も多かったのですが、地道に研究を進めていくことで、こんなにもいろいろな経験ができるものなのか! と、実感した博士課程後期となったのでした。

結構、いろいろありました

と、あたかも順風満帆なように見えます、が。
博士課程では、色々ありました。
博士号取得までに思ったよりも時間がかかってしまったのは、少しつらいところです。
研究は、計画的に!
でも、計画は、計画。現実には、大抵なにかしら想定外のことが起きるものです。
わたしから現在博士課程の皆さまに伝えたいことはただひとつ。
思いがけないことにも、どうかめげずに!

ちなみにわたしの場合は、仕事と学業の両立に困難を抱えたり(睡眠時間が極端にありませんでした)、交通事故で利き腕を骨折し動けなくなったり(未だにちょっと後遺症あり)、仕事上様々なトラブルに遭遇したり(労基法に詳しくなりました)と、社会人学生ならでは(?)の苦労がたくさんありましたっけ……
この話は、またいずれ? いや、そんなに知りたいものでもないですね(^_^;)

そして、現在

2020年3月、無事、博士号を取得。
その後も横浜国立大学の非常勤教員という形で、安藤研究室にて引き続き終活の研究を続けています。

これまで終活の研究を行ってきた中で、たくさんの60代〜90代の方々と知り合いました。特に男性の方々からは、定年後の仕事について、お悩みやお考えを伺うことが本当に多くありました。
そんな経緯もあり、高齢者のキャリア形成についても、もうひとつのテーマとして研究をしていきたいと考えるようになりました。2021年、国家資格キャリアコンサルタントも取得し、また少し、広がりができたかなという気もしています。

と、長くなりましたが。
「キカ・ラボ」では、そんな研究の経緯、活動の経緯をお伝えしていきます。
どうぞよろしくお願いいたします!

これにて「大学院でのあれこれ」おしまい