終活のスタンダードなアイテム、エンディングノート。
今や、それほど説明が必要なくなったくらいメジャーになってきたかな、とも思います。
エンディングノートとは、終活に含まれるさまざまな項目が網羅されている、書き込み式のノート。
ページを開けば、いざというときの連絡先、家系図、これまでの経歴、医療の希望、介護の希望、お墓のこと、ペットのこと、財産のこと……さまざまな項目が並んでいます。
これらについて、自分の希望を書き込んで残していくのが、エンディングノートです。

自治体による簡素な物から、 書店で販売されている美しい装丁の物までさまざま。
終活に関連する企業(葬儀屋さん、保険屋さん、などなど)が、販促物としてイベントで配ったりもしています。
本屋さんではコーナー化されているところもありますし、インターネットでかんたんなものを無料でダウンロードすることもできます。
手に入れようと思えばすぐにでも手に入る、始めようと思えばいつでも始められる!といった感じでしょうか。
わたしの過去の研究では、エンディングノートを集め、そこに載っている項目を調べたものがあります。
エンディングノートに書き込む項目にはどんなものがあるのか?
エンディングノートごとに違いがあるのだろうか?
つまり、主な終活の項目ってなんだろう?
ということです。

ざっくりいいますと、エンディングノートは様々出ていますが、掲載されている項目にはさほど違いはないということ。
オリジナリティとして、写真を貼れるようになっていたり、料理のレシピを書き込んだり、遺言書がついていたりといった、「追加要素」は多々あります。
ですから、書きやすさ、見た目、あるいはお値段? そんな好みで選んでしまっていいのでは、というのが個人的な意見。
この調査で出てきた項目に、その後ちょっぴり修正を加えて、現在私の研究では、主に下記のような内容で終活の項目を聞くことが多くなっています。
- 財産の整理や記録(預金・不動産など)
- 物の片付け
- 連絡先の作成
- 職歴や経歴の記録
- 葬儀の事前準備や希望のまとめ
- 先祖の墓の引越し(改葬)
- 自分の墓の準備(散骨等も含む)
- 遺言書の作成
- エンディングノートの作成
- 介護について(介護者、施設など)
- 医療について(胃ろう、延命、治療方針)
- 家族や親しい人へ手紙を書く
- 自分史や思い出を書く
- 見守りサービスや任意後見の契約
- 死後に関する契約(遺品整理など)
論文情報はこちら
博士論文にも同研究が載っています。博士論文要旨の方を、とりあえず。